今年第2四半期の船員幸福度指数で、上陸休暇の不足が多くの船員の苦痛の種となっていることが明らかに

News & Insights 29 July 2021

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今年第2四半期の船員幸福度指数は、新型コロナウイルスの世界的大流行が始まって以来の最低値を記録しました。

今年第2四半期の船員幸福度指数で、上陸休暇の不足が多くの船員の苦痛の種となっていることが明らかに

ミッション・トゥー・シーフェアは、今年第2四半期の最新の船員幸福度指数を公表しましたが、そこには新型コロナウイルスの世界的大流行が始まって以来、船員の全体的な幸福度が過去最低になっているという、船員の心身の健康に関する暗い見通しが描かれています。

海上の安全と船員の心身の健康度に焦点を当てた継続的な取り組みの一環として、今年スタンダードクラブはWallem Groupとともにミッション・トゥー・シーフェアラーズと提携し、2021年の船員幸福度報告書の発行を支援しています。

今年第2四半期の報告書では、上陸休暇の不足のため、同じ環境に長くとどまり続けることに対して船員が不満を募らせていることが明らかになりました。結果は、 港での上陸休暇禁止、キーワーカーとしての地位確立の継続的な遅れ、乗組員の最小限の移動という3つの主要なテーマを通じて、より広範なワクチン接種プログラムの必要性を反映したものとなりました。

港での上陸休暇禁止は連鎖反応を引き起こす

移動の自由がなく、長期契約が続くことで、船員がかつて抱いていた肯定的な思考は消え去り、船員は海上での生活の様々な面に退屈や苛立ちを感じています。調査に回答したある船員は、1年半も上陸できなかったと言及しており、業界にはさらなる対策が強く求められています。

さらに、上陸休暇の禁止と長期間船内に閉じ込められていることは、身体の健康が軽視され続けていることを意味しています。航海の初期には積極的に活動しようとやる気になっていた船員も、任務が始まって数ヶ月後には、無気力、無関心、肉体的疲労を感じるようになったと語っています。

海事業界では、キプロス、シンガポール、フィリピン、ドイツ、アメリカなどの主要な旗国と大きな海運国家がそれぞれの船員センターで主導的な役割を果たし、ワクチン接種計画を実行に移し始めています。しかし、幸福度指数が10点満点中5.99点にまで落ち込んでいる今、業界は国際的な進捗を加速させる時期に来ています。  

仕事の要求が高まっているにもかかわらず、1年経ってもキーワーカーとして地位が得られない

船員をキーワーカーに指定する機運がかつて話題になりましたが、船員は、これはすでに後回しにされ、「一過性のもの」ではないと感じています。  結果として、賃金の上昇、キーワーカーとしての地位、新型コロナウイルスの世界的大流行の際に船員が世界経済に欠かせない存在であった事実への懸念が、再度表面化しています。

船員からは、船員の労働時間が長くなり、仕事量が増えているにもかかわらず、会社、すなわち職業紹介会社が、船員に嘘をついたり、賃金支払いを保留したり、過少支給したり、さらには船員を脅迫したりしているとの回答があり、憂慮すべき傾向が明らかになりました。ある船員は、新型コロナウイルスの世界的大流行以前は8~9時間だった労働時間が、現在は11~12時間になっていると回答しています。

最小限の移動と乗組員交代の遅れ

前回までの船員幸福度指数報告書では、船員には、新型コロナウイルスの世界的大流行が収束しつつある、あるいはワクチン接種により乗組員交代の危機が緩和された楽観的になる傾向が見られました。今回の回答は、「いつ帰るかが分かれば、希望が持てる」いうことを示しています。しかし、もし疑念、恐怖や不確実性があれば、すべてがうまくいかず、船上でのプレッシャーも大きくなっているようです。

スタンダードクラブのロスプリベンション ディレクターであるYves Vandenborn船長は、この 結果について次のように述べています 「船員がその不満の原因としてのいくつかの大きな問題を提起している中で、今四半期の幸福度指数が急激に落ち込んだことは、実に憂慮すべきことです。当クラブは、すべての主要な利害関係者に、言動に行動を移し、船員を大切にすることを呼びかけています。結局のところ、船員がいなければ、海を行き交う船も、棚に並ぶ食料もないのです。船主/管理者は、船舶が適切に整備され、船員の精神的、身体的、社会的な健康が確保されるようにする必要があります。現在の新型コロナウイルスの世界的大流行はまだ収束しておらず、さらに世界中でワクチン接種率が上昇しているにもかかわらず、船上での陽性例が増加しています。船員を失望させている時ではないのです!」

ミッション・トゥー・シーフェアラーズのアンドリュー・ライト事務局長は次のように語っています 「多くの国でワクチン接種プログラムが進む中、船員はまたしても取り残されてしまいました。今四半期の船員幸福度指数の結果は、気になるだけでなく、前四半期に前進していた状況が逆戻りしていることを示唆しています。唯一の持続可能な解決策は、政府や業界に、船員をキーワーカーとして指定し、船員へのワクチン接種プロセスを迅速化することを改めて求めることです。これは、船員を家族のもとに帰国させる唯一の希望であり、また、上陸休暇を許可するものでもあります。より重要なことは、船員の要求が満たされるよう、船員の声に耳を傾け続けつづけることです。結局のところ、効果的なワクチン接種プログラムのサポートに必要な必需品や機器を含めた世界貿易を維持するのに、船員たちは役立っているのです。我々はこの1年間、船員たちに強く依存しすぎたのです。」

今四半期のの船員幸福度報告書をお読みになるには、ここをクリック してください。

カテゴリー: Loss Prevention

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